表彰式レポート

新しいプロダクトのデザインを募る「16th SHACHIHATA New Product Design Competition(シヤチハタ・ニュープロダクト・デザイン・コンペティション)」の表彰式を、2023年10月13日(金)に開催しました。 全1287作品の応募の中から厳正な審査のもと選ばれた受賞作品、全9点の発表・表彰を行いました。また、幅広いジャンルでデザインの発展を牽引し続けている審査員の中村勇吾氏、原研哉氏、深澤直人氏、三澤遥氏、ゲスト審査員の武井祥平氏、モデレーターとしてデザインライターの角尾舞氏に登壇いただき、審査講評やトークショーを行いました。
さらに、表彰式では次回の開催決定も発表しました。詳細は後日公開となります。

◆表彰式の様子

グランプリ 「F!nd !t」 中山 大暉 出合いの瞬間の「お!」をしるせるデバイスです。自転車での移動中に見つけた、いい感じのカフェ、素敵な景色など、心が揺さぶられた瞬間に「!」ボタンを押すだけで、急いでいても両手が塞がっていても、その場にしるしを残せます。連動するアプリ上には自分だけの地図が出来上がります。

  準グランプリ 「Hole Decoration」 藤井 誠/山田 奈津子(チーム名:ディノーム) ロウソクの火を吹消した後に、ロウソクを抜くと生まれてしまう、ケーキの上の穴。せっかくのお祝いのケーキにできてしまったその穴を、装飾の一部にしてしまうキャンドルホルダーの提案です。ロウソクをケーキに挿すという行為に、しるす感覚を加えたいと考えました。

  準グランプリ 「卒業記念印」 石川 和也 卒業式に先生から手渡される初めての印鑑。多くの学校では卒業のタイミングに印鑑が記念品として選ばれるが、その際に最適なデザインを考えました。彼らの門出を祝って贈られるのは、卒業証書に模した印鑑です。

  審査員賞 中村賞 「花ひらくコースター」 田中 夢大/坂上 立朗 コップに付着した水滴が落ちることで、にわかに色づき、美しい模様が広がるコースターです。その日の気温などによって、一度きりの模様が現れます。普段は気に留めない結露という現象がしるしとなって、日常に思いがけない彩りをもたらします。

  審査員賞 原賞 「パスタのしるし」 松本 和也 トマトソースをこぼしてしまった、テーブルクロスや白いシャツ。シミをじっと眺めていると、まるで朱色のしるしのように見えてくるかもしれない。慌てて拭きとる前に、ネガティブな出来事をポジティブに楽しめる「なまえのあるパスタ」をデザインしました。

  審査員賞 深澤賞 「柔らかい判子」 蘭 雲傑 柔らかい素材でできたハンコです。一般的にハンコは平面に押すことが多いものですが、この提案では紙箱の角や凹凸のある面などにフィットし、立体的に印字できます。ハンコの使い方の可能性を広げ、思いもよらないところにしるしがつけられるかもしれません。

  審査員賞 三澤賞 「RGBペン」 田平 宏一/野村 紹夫 小学生からパソコンに触れ、プログラムを学ぶ昨今。普段目にする色の名前ではなく、RGBで色を表す水性ペンによって、色の仕組みについて学習する効果もあります。

  審査員賞 武井賞 「沈黙する表札」 長堀 拓弥 防犯意識の高まりから表札を掲げない住宅が増えていますが、本来は家庭のシンボルとしての役割も持ちます。この表札は普段は平滑な状態で住宅の景観に溶け込みますが、訪問者が来るとセンサーに反応して名前が現れます。現代に合わせた表札のかたちです。

  特別審査員賞 「失敗は、きらめきのもと」 樋口 優里 同じ問題を何度も間違えると、気持ちが落ち込むかもしれません。この提案は、バツ印の印影を重ねることで、それらがきらめく大きな星へと変化していくスタンプです。本来否定のしるしであるバツが、星という希望にみちた「思いもよらないしるし」となります。

表彰式撮影:小野真太郎

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